● 4m

発売元:胡桃 制作:erosのADV


買ってみた理由は980円だったからでした(笑
パッケージで絵柄とシナリオの雰囲気に惹かれたと言うのもありましたが…

ゲームの大まかな流れは、
ヒロインである少女が両親を事故で亡くし、そのショックで感情が無くなっているので、
その感情、特に「怒、喜、悲、愛」と言った感情をカウセリングをして取り戻して欲しいと
少女の兄から頼まれた主人公がその感情を取り戻させていく。と言った感じです。

四つの感情のうち「愛」は最後にしか治せないらしく、
まずは「喜、怒、哀」の三つの中から選んでカウセリングをして感情を取り戻させていくのですが、
そこがこのゲームの面白い所です。

ヒロインである少女に例えば始めに「喜」の感情を持たせると、
無駄に陽気なだけの少女ができてしまいます。
そこに次に「怒」の感情を持たせると、今度はいつも怒っている少女に変わります。
ぶっちゃけた話、本当は一つ一つの感情を取り戻しているはずなのに、
取り戻した順番によってヒロインの少女の性格が変わってしまうのです。
つまり、「喜、怒、哀」のうち、最後に「怒」の感情を持たせると、
いつも怒っている少女に対して「愛」の感情を吹込むはめになってしまいます。
(しかし、だからといって、特に大まかなシナリオに変化があるわけではないのですが、
ただ、話の流れ的にバリエーションが豊富で面白くなると言いたかったわけで…)

ゲームのシステム的には基本は選択肢と文章による構成ですが、
少女が取り戻している感情のパーセンテージを数値化してくれているので解りやすかったです。
気になった所は次の日にうつる段階の暗転がやたら長かったこと…
また、選択肢を間違えるとゲームオーバーに極めて成り易いと言う特徴も持っています。

CG的には立ちキャラの男が少し気になりましたが、他は原画がしっかりしているため、
好きな人は好きと言った感じの絵でしょうが、なかなか良かったと思います。
色の染め方も雰囲気を出していたと思いました。

音楽は特に気にしないでプレイしていましたが、ピアノがベースのそつの無い仕上りでした。

全体的に、シナリオはそれほど長くなくだるくならないゲームだったと思いました。
ただ、サブキャラが魅力的だったぶんメインキャラに絞られたシナリオであるのが少し残念だった気がします。

2002 11/13


一つ前へ⇒