● ビ・ヨンド

Silky’sより発売のADV

あらすじ内容としては、

舞台は「宇宙」をイメージしたSFタッチの作品。
主人公は「漆黒の魔王」となり、あらゆる人類の敵とされる。
しかし、主人公に記憶はなく、敵とされる事は不本意な事であった。
シモベである「レン」に導かれながら主人公は記憶を取り戻そうとするが,
記憶が戻りそうにない。
人類と敵対したくない主人公は、人類を攻撃せず、地味な生活を望むが…

と、まぁそんな感じです。


シナリオ的には、
「ギャグ」+「ほのぼの」的なところが多く、しめにシリアスを使う感じです。
思わず顔を綻ばせるような、ほのぼのとしたシナリオがとても魅力的で、
まとまりも良く、シリアスも良く見せています。
ギャグセンスも良く、ベタながら笑える所が多いです。
マルチエンディングとなっており、いささかシナリオの読み返しは多くなるものの、
ボリューム的には満足できる内容で、
キャラ一人一人にエンディングがあるのは、なかなか魅力的であります。


CG的には、
原画に私の尊敬する「田島直」氏を使っていて、
とても感動の一品だと思いました。
キャラ一人一人に魅力があり、
絵、シナリオ共に良くキャラを魅せているゲームだなーと思いました。
キャラの魅力以外にも、背景の描き込み具合もとても力が入っていて、
感動的なところが多かったです。
気になったところといえば、肌色のグラデーションが2色であったために、
絵的にわかりにくい場所があった所です。
16色だから仕方ない所ではあるんですけどね…


システム的には、1章ごとにわけられるタイプのADVで、
それが結構良い味を出していたと思います。
途中で同社の「恋姫」の舞台が出てきたときは少し驚きました。
ただ途中ででてくる、「ガンシューティング」の要素が難しすぎて、
こんなんクリアできるんかー、と思ってしまいました。
あれはシナリオだけでも良かったかなと。


音楽では、
オルゴール調の曲で始まったのに感動しました。
全体を通してもそつの無い出来だったのではないでしょうか。


総合的に見ますと、とても良いゲームだったと感じました。
ライトタッチな作品で、シリアスになるところもなかなか良かったと思います。
全体的にほのぼのとした感じ、もしくはコメディ系が好きな方にはお勧めできます。
確かウィンドウズでも移植されて出てるんですよね…
原画そのままだったらいいなーと思う今日この頃。
でもシルキーズは好きだけど、あの会社はあんまり好きじゃなかったりw


ベストキャラクター 

アメジスト
意地悪好きな人。
妙な髪形が決め手かな、と。
姫だしね。


2002 4/01