●ドラゴンナイト4
1994年elfより発売のシミュレーションゲーム


今更と言えば今更なのですが、この度やっとクリアに至りました。
出会いから10年ほど経っております。
昔プレイした時には、まだ若造であったためになかなか巧く攻略できず、
またこのゲーム独特の「二度プレイ」を知ってやる気をなくしていたのでした。
「二度プレイ」とはこのゲームで一番肝となるシステムですので後々語ります。

私には一年に2〜3度「シミュレーション中毒」が発生しまして。
その名の通り貪る様に戦略シミュレーションゲームをプレイしてしまうのですが、
今回はドラゴンナイト4に白羽の矢が立ちましたと言うわけです。

あらすじ。
英雄の「ヤマトタケル」の息子「カケル」がこの物語の主人公。
「ドラゴンナイト」のパーンの息子である「セイル」と共に旅立つのだが、
人々を石化させるルシフォン軍の流した黒い霧が忍び寄る。
呆然と立ち尽くす二人であったが、それを「エト」と言う仮面の戦士が助けてくれる。
そして3人はルシフォン軍を倒すために旅をするのであった。

シナリオ。
このゲームの一番の見せ所が「2度プレイ」の存在であります。
ネタバレになりますが、この物語では主人公が二人存在し、
一度目は「カケル」、二度目は「エト」でプレイすることになるのです。
そしてこの二人の関係と言うのが、一番盛り上がる中盤で明かされ、
「二度プレイ」開始時に衝撃を与えてくれます。

他も村人達の何気ない会話や、仲間達の会話など、作りこまれた作品でした。
イベントも多く、ファンディスクがないと回想やCGモードがないのが辛いですが、
それが無くとも、「カケル」の思いと「エト」の思いのすれ違う感じがとても良く感じました。

絵。
原画に竹井氏を使い、当時にしてはかなりのハイクオリティ作品であったと思います。
戦闘シーン等細かい描き込みも多く、とても素晴らしい出来でした。

システム。
戦闘は淡々と進む内容ですが、結構シビアでどんなに強いキャラでも簡単に死にます。
一度キャラが死ぬと基本的にやり直しなので辛いですが、それが昔ながらの哀愁を誘います。
このゲームの良いところは、気に入ったキャラを重点的に育てる事が出来る事です。
「種」と言うアイテムにより、移動力を上げたり、射程距離を伸ばしたりでき、
とんでもなく強いキャラも作れます。
また、成長度も高く、戦わせていればいつの間にかキャラが強くなっています。
まぁその反面、使わなければ途中からお荷物になることは必至です。

町の中での会話や、「種」を探す等は攻略本がなければ辛いところですが、
自由度が高いところが面白かったです。
また、「二度目」のプレイも「一度目」と照らし合わせて見るととても面白いです。

全体を通して。
「何を今更…」と言われるでしょうが、面白いゲームはどんな時代でも遊べるものです。
攻略本片手の作業的な感じも否めなかったのですが、
戦闘の面白さは感じられました。
コンシューマに移植されているとは言え、結局PC98版でないとオリジナルは味わえないので、
今更プレイする人は居ないと思われます。
しかし、斬新な当時のアイディア等を忘れてはいけないと思うと共に、
古きを知り新しきを知るというのも大事な事ではないかと思いました。


2004 10/25


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