● エリーゼのために

CRAFTWORKより制作
  1996


ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェンの曲と同名のタイトルであり、
それは音楽の面にも見られます。

シナリオはパッケージにも書かれているのですが、
そのとおり、「愛」や「正義」、「恋」や「友情」は一切含まれていません。
実にダークタッチで、「狂気」の匂いの漂うゲームになっています。
ただ、主人公の無気力さには共感する所も多く、
シナリオには妙な説得力があると感じられました。

グラフィック面では、はっきりと好き嫌いがわかれる絵と申しましょうか、
私の尊敬する「長岡健蔵」氏による原画ですが、
表現される絵はとても、ダークなモノとなっております。
色の使い方も独特で、生々しさが感じられるCGとなっております。

「狂気」をテーマとしたこの作品ですが、
やはり、音楽の面でも狂気を感じさせてくれます。
これまた私の尊敬する「さっぽろももこ」氏による作曲、編曲ですが、
「エリ−ゼのために」を元とした曲の中で見事に狂気を表現していると感動しました。
まぁ、昔の作品ではあるので多少「粗」も見うけられます。
特に好きな曲はゲームCDの「8曲目」です。

全体を通しまして、ダークタッチな作品なので
それを好きな方は賞賛し、
また逆の方は貶す方向に分かれるとおもいます。
私はダークタッチな作品が好きなので賞賛しますが、
私も引く所は多かったです、はい…


2002 3/18


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