● Stay with〜カレンがくれた季節〜

1999年天津堂より発売のADV


久々に衝動買いをしてしまいましたが、知らないメーカーでもないので、まぁ確信犯的。
「天津堂」と言えば、「WAVER」や「やんやんの激烈同窓会」や「マーシャルエイジ」なんかを発売しているメーカーですが、
PC98時代からの老舗であるわりには、そんなに有名でもないです…よね?

(いや、私的には凄い好きなメーカーなんですがね…PC98時代のメーカーならば、
ポニーテールソフトに次いで2番目くらいに好きなメーカーです。どっちも有名じゃないですが)

でまぁ、「天津堂」は結構昔から知っていまして、このゲームを買ったときは期待していたのですが、
ウィンドウズで「天津堂」のゲームをやるのは初めてだったもので、
しかも数日前に「マーシャルエイジ2」がボロボロに評価されてるHPを見てしまっていたので、
多少不安も感じながらこのゲームをプレイしてみたわけです。
それとならんで、天津堂の絵描きさんの中でも比較的リアルタッチな方の原画家さんだったので、
「WAVER」みたいに、「痛そうなの」はちょっと勘弁。とか思ってやりました。

で、取りあえずフルインストールしてゲームを始めてみました。
音楽をMIDIとCD−DAから選べるようだったので、どれほど違うのかと聞き比べて見たところ、
CD−DA圧勝。と言うか当たり前ですが。
で、そこでこのゲームの音楽が思いの他秀逸な事に気付きました。
ヘッドホンから透き通るような音楽が聞こえてくるとなんか気持ち良いです。
音楽聴いただけで「あ、このゲームはいけそうだ」と思えてくるので、やはりゲーム音楽は大事なのだなぁ。

でまぁ、やりはじめた動機などはここまでにして、あらすじ等。
大手電気メーカーでバイトをしている大学生の主人公が、ゴミ捨て場でアンドロイドを拾う。
すぐに持って帰れるわけはないが、何とかして家に持ち帰り…うんぬん。

とまぁそんな感じで…「ちょ○っつ」に似てない事もないですけどね、あらすじだけ見れば。
でも結構「アンドロイド」もしくは「人形」を拾って…うんぬんと言う話は好きなので結構惹かれました。

シナリオ全般から言うと、多少短い気もしたのですが綺麗にまとまってて好印象でした。
キャラの魅力を引き出せるシナリオになっていたと思います。
でもやっぱりもう少し長かったほうがキャラの魅力をもっと出せてて良かったかも。
「かえって…きちゃった」
と言うヒロインの最後のセリフが泣かせます。

次はCG全般から。
原画は「胸の大きい人」と「そうでない人」の描き分けがあからさまなのが面白かったです。
どちら好みの人にも対応できて宜しいんではなかろうかw
原画自体は流石にベテランといった感じの絵を見せてくれます。
ただ、塗りが多少「べたー」っとしてたかも。
初期のフルカラー作品を思い起こさせる塗り方な場所が見受けられました。
キャラクター自体はそれぞれに魅力があり良かったです。
が、もうちょっと服装のセンスが良いともっと良かったかな。

背景は3DCGを使っていて「さよならを教えて」を思い起こさせる感じでした。
写真とも見間違える程の場所もあれば。あからさまに3Dな所もあります。
でもそれもひっくるめて、背景にしてはかなり頑張っていると思うのでかなり好印象です。
結構「背景3DCG」っていけるんじゃないかなぁ…

で続いて注目の音楽を。
取りあえずゲームプレイする前に音楽モードで聴いてしまったのですが、
どれもなかなか作りこまれて良い感じでした。
特筆すべきはやはり「主題歌」でしょう。
最近は「I’ve」の流行によりPCゲーム界も主題歌が流行るようになりましたが、
敢えて「I’ve」ではない「結構良い曲」を聴くとちょっと得した気分になります。
このゲームの曲はかなり良かったです。
しかも英語の歌詞で、音楽作ってる人自身が歌ってるっぽいです。

システムは、多少メッセージスキップがめんどかったけど、ソレ以外は特に…
タイトル画面のセンスとかは結構良かったです。
メッセージも一応「明朝体」と「ゴシック体」から選べたりとか、
選択枝に勝手にカーソルが移動してくれたりとか、小さい気遣いが多かったかな。
セーブするときに自分で名前つけなきゃいけないのも多少PC不慣れな人には酷かも。


全体を通して…中古で「1480円」のわりにはかなり良い出来でした。
天津堂の新作「2003年九月下旬に発売されたソフト」も欲しくなってきちゃったり。
名前忘れたけどね。
あと天津堂の「JINN」のウィンドウズ版が凄く欲しい…
いまさら売ってないだろうなぁ…とか思いながらそのうち探して見たりします。


2003 10/14


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