● ひみつ戦隊メタモルV

毎日コミュニケーションズより発売のADV(1998)


いまさら…ですが。
この前再びプレイしてクリアしました。
これほど小学生である事が疑わしいゲームもないかも知れません。
主人公「咲慧」の行動がそれを物語っています。
ついでに、陰口が多すぎます。

まぁ、その辺は置いておきまして。
あらすじは、地球に派遣された大門寺長官によって、
メタモルレッドに任命された主人公「咲慧」が、
他の仲間、ブルー、イエロー、ブラック、パープルと共に、
悪をもくろむ「アドニス」と戦います。と言う感じです。
全5話でアニメ番組のような感じのOPとEDアニメが斬新でした。

シナリオ的には、
主人公の感情を十字キーの操作によって決めると言う、
斬新なシステムを取り入れた訳ですが、
それが無駄に面白さを醸し出していた気がしました。
人の名前に対して「ダジャレみたいな名前だねぇ。」とか言うあたりも、
小学生だからでしょうか。
ところどころ酷い事をグサりと発言する主人公がとても印象的でした。

1話1話にそれぞれ、ブルー、パープル、ブラック、イエローの話と、
1話ぶんのシナリオが盛り込んであります。
よくある、戦隊モノのシナリオと同じようなかんじですが、
忘れられないセリフが、

長官「ボルトフラッシュ!」
敵 「うわ、凄く眩しい!」
長官「今だ、作戦を立てるのだ!」

といったセリフのやりとりがあるのですが、
今のうちに倒しなさい。といった感じです。

ついでに、決め技のセリフもカッチョええです。
「蒼き力は拘束の力、ブルーパワー!」
「黄色き力は誘惑の力、イエローパワー!」
「黒き力は破壊の力、ブラックパワー!」
「紫の力は癒しの力、パープルパワー!」
「赤き力は希望の力、レッドパワー!」
『そして』
「無色の力は反省の力、それ即ちあなたの良心!」
『カラードジェネシス!』

うわ、かっこええ。(微妙にw)
「あなたの良心!」って何だよw

そんな感じでした。


CG的には独特の絵で、キャラの絵がやたら大きく感じます。
アニメ塗りのCGで、背景がところどころ斜めなのが気になったくらいです。
キャラクターの個性が異様に強く、
定番のイエローがカレーが好きだというのがうまく表現されていて、
必殺技「カレーパンノック!」が良い感じです。
敵も敵で「美味しくて痛い!」という謎の悲鳴w
なにがなんだか…
その中でも長官の全身タイツもどきはどうしていいものか…
体の真中に記されている赤い色の矢印があきらかに股間をさしていますw
ちゅうか、あれは笑うしかないのでわ・・・
他のキャラも変身後は異様なコスチュームになっているので、一見の価値ありです。

音楽は、実に微妙ですが…
主題歌が素晴らしいので、それで満足です。

システム的には、
斬新なシステムをいくつも組み込んだADVでした。
3種類の感情を十字キーで使い分ける、
キャラの好感度によって強さが変わる(マルチエンディングも)
ADV途中のキーワードを組み合わせて、必殺技を作る、
戦闘シーンがある。
等など、個性豊かなADVでした。
着目すべきは、「戦闘シーン」。
敵は基本的に弱いのですが、やられ方がそこはかとなくかっこ良く、
死んだときに色が反転するのがイカします。
OPテーマも必聴です。


全体を通して、
このゲームはADVのオリジナリティを多数に持った優れたゲームだと思います。
ギャグやシリアス度もよさげなかんじで、おすすめの一本です。
とはいえSSなので今更やらないと思いますが…
追伸ですが、
「魔法少女シルキーリップ」(MDCD)
「Aランクサンダー」(MDCD)
「マリカ〜真実の世界」(SS)
「プリズナー」(PS)
これらのソフトも同スタッフであるフェイクラフトの作品です。

2002 11/13


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